Page Type | Example |
---|---|
Example ID | a1169 |
Author | 芥川龍之介 |
Piece | 「枯野抄」 |
Reference | 『芥川龍之介』 |
Pages in Reference | 306 |
「うす痘痕(いも)の浮んでゐる、どこか蝋(ろう)のやうな小さい顔、遥な空間を見据えてゐる、光の褪せた瞳の色、そうして頤(あご)にのびている、銀のやうな白い鬚(ひげ)――それが皆人情の冷さに凍てついて、やがて赴くべき寂光土(じゃっこうど)を、じっと夢みているやうに思はれる。」
Context | Focus | Standard | Context |
---|---|---|---|
人情の冷さに | 凍てついて | (さらされて) |
Construction | |
---|---|
Mapping Type |
Lexical Slots | Conceptual Domain |
---|
Preceding | Morpheme | Following | Usage |
---|
Category | Effect |
---|---|
過大誇張 (auxesis) | 人情の冷たさに接したことで、芭蕉の顔の各部がまるで凍りついてしまったと思われるほど固くなり、微動だにしなくなったという印象がある。 |
擬物法・結晶法 (hypostatization) | 人情の「冷たさ」が、実際に「凍らせる」力をもっているかのような印象を与える。 |
縁語・縁装法 (-) | 人情の「冷たさ」と、動きのなさとしての「凍てつき」が意味的に響き合っている。冬であることを強調する。 |