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「天下の冬を庭さきに堰(せ)いた」

Page Type Example
Example ID a1150
Author 芥川龍之介
Piece 「枯野抄」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 292

Text

隔ての襖をとり払つた、だだつ広い座敷の中には、枕頭(ちんとう)に炷(た)きさした香の煙が、一すぢ昇つて、天下の冬を庭さきに堰(せ)いた、新しい障子の色も、ここばかりは暗くかげりながら、身にしみるやうに冷々する。

Context Focus Standard Context
天下の (寒さが強い)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 天下一 = 厳しい 厳=第一流

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
誇張法 (hyperbole) わざわざ「天下の冬」と言うことで、座敷の中には世の中一般と切り離された雰囲気が漂っていることを強調する。