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「こういうことは大谷が先生であった」

Page Type Example
Example ID a1135
Author 坂口安吾
Piece 「石の思い」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 84

Text

私が家から刀を盗んできて売って酒をのんだこともあり、一度だけだが、料理屋でドンチャン騒ぎをやらかしたことがある。こういうことは大谷が先生であったようで、外に渡辺という達人もいた。

Context Focus Standard Context
先生 (教える人)/大谷

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 先生 > 教える 師弟>教える
2 先生 = 彼=師弟

Grammar

Construction AがBであった
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A B が-主語
2 B で[あった] て-補助用言に連なる用法
3 B [で]あっ[た] ある(ある)
4 B [であっ]た た-過去-連体形

Pragmatics

Category Effect
皮肉・反語・アイロニー (irony) ある物ごとに長けていることを、人を導く能力がある職業である「先生」によって表す。盗んで得たお金で料理屋で騒ぐという悪行を得意とする人物を、「先生」という尊敬すべき対象のように表現することで、おかしさが生まれる。