目次

「父について無であり」

Page Type Example
Example ID a1108
Author 坂口安吾
Piece 「石の思い」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 68

Text

これは私にとては今もって無関係の世界であり、父はともかく『家』として兄について考えておったが、私にとっては、父と子の関係はなかった。私にとっては、父のない子供より父が在るだけ父についてであり、ただ墨をすらせる不快な老人を知っていただけであった。

Context Focus Standard Context
父について (無知) であり

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 > 無知 有無>不明

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
前景化 (foregrounding) 「無」という抽象的な表現により、「無知」「無関心」「無感情」など具体的に何か一つが「無い」のではなく、「無い」ことを前景化する。
極言 (-) 全部ひっくるめて「無い」ことを強く表現する。