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「好奇心と恐怖とが、頭の中で渦を巻いた」

Page Type Example
Example ID a1046
Author 谷崎潤一郎
Piece 「秘密」
Reference 『谷崎潤一郎』
Pages in Reference 43

Text

私はこの手紙を読んで行くうちに、自分がいつの間にか探偵小説中の人物となり終せて居るのを感じた。不思議な好奇心と恐怖とが、頭の中で渦を巻いた。女が自分の性癖を呑(の)み込んで居て、わざとこんな真似をするのかとも思われた。

Context Focus Standard Context
好奇心と恐怖とが 渦を巻いた (めぐった)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 渦を巻く = 想起する 思い出す=回る

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
心理描写 (psychological-description) 好奇心と恐怖というふたつの感情が、渦のように互いにもつれて絡まり合いながら、頭の中にぐるぐるととどまり続けている、という印象を与える。