目次

「川がどんよりと物憂く流れていた」

Page Type Example
Example ID a1030
Author 谷崎潤一郎
Piece 「秘密」
Reference 『谷崎潤一郎』
Pages in Reference 26

Text

そこには小網町(こあみちょう)や小舟町辺の掘割と全く趣の違った、幅の狭い、岸の低い、水の一杯にふくれ上っている川が、細かく建て込んでいる両岸の家々の、軒と軒とを押し分けるように、どんよりと物憂く流れていた。

Context Focus Standard Context
物憂く () 流れていた

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
意味構文 (synesis) 立て込んだ町並みを流れる川を見る語り手が物憂さを感じることを表すために、「物憂く」が「川」の流れの形容として用いられている。
評価 (evaluation) 立て込んだ町並みを流れる川を見る語り手が物憂さを感じることが表現されている。