目次

「生きるということは、ハアリキンの服のように限りない色彩に掩(おお)われているもの」

Page Type Example
Example ID a0827
Author 坂口安吾
Piece 「村のひと騒ぎ」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 42

Text

生きるということは、そして、大変な心痛のなかに生き通すということは、こんなふうに、楽しいことなのだ! そして、ハアリキンの服のように限りない色彩に掩(おお)われているものである。

Context Focus Standard Context
ハアリキンの服 生きるということ

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 ハーリキン = 生きる 生きる=市松模様

Grammar

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source
B Elaboration
C Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A の[ように] C の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
2 A [の]ように C 様-類似-連用形
3 B C に-変化・帰着させる状態
4 C もの[である] 対象(たいしょう)
5 C [もの]で[ある] て-補助用言に連なる用法
6 C [もので]ある ある(ある)

Pragmatics

Category Effect
心理描写 (psychological-description) 都会生活という人生の色彩に乏しいところに身を置く発話者からすると、他人から聞いた田舎の様子は変化に富む豊かなものであると感じる。
対照法・対照 (antithesis) 菱形チェックのハーリキンという豊かな模様と色彩を持った事物が引き合いに出すことで、都会と田舎の様子の違いに対比が際立たされる。
定義 (definition) ハーリキンの服になぞらえて都会の暮らしがどのようなものであるのかを定義づけている。