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「道無き時もまた矢のごとし」

Page Type Example
Example ID a0795
Author 中島敦
Piece 「弟子」
Reference 『中島敦』
Pages in Reference 81

Text

子路が納得し難げな顔色で立去った時、その後姿を見送りながら、孔子が愀然として言った。邦に道有る時も直きこと矢のごとし。道無き時もまたのごとし。

Context Focus Standard Context
子路

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = 彼=矢

Grammar

Construction Aのごとし
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A の[ごとし] の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
2 A [の]ごとし 似寄り(により)

Pragmatics

Category Effect
明晰 (clarity) 一直線に飛んでいく矢の動きのイメージを繰り返すことで、いかなるときも回り道をすることを知らない子路の人柄を明快に表現している。
イメジャリー・イメージ (imagery) 一直線に飛んでいく矢の動きのイメージを用いて、自分の志や生き方を曲げずに人生を進んでいくことが、それが難しい環境下にいてもなお行うべきであることを表現する。