目次

「ほうきぼしはきちがいのような凄い声をあげ海の中に落ちて行きます」

Page Type Example
Example ID a0769
Author 宮沢賢治
Piece 「双子の星」
Reference 『新編銀河鉄道の夜』
Pages in Reference 32

Text

見るとあの大きな青白い光りのほうきぼしはばらばらにわかれてしまって頭も尾も胴も別々にきちがいのような凄い声をあげガリガリ光ってまっ黒な海の中に落ちて行きます。

Context Focus Standard Context
きちがい ほうきぼし 凄い声

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 きちがい = ほうき星 ほうき星=俗

Grammar

Construction AはBのようなCをD
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Elaboration
B Source
C Target
D Elaboration

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A D は-既出のものに関する判断の主題
2 B の[ような] C の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
3 B [の]ような C 様-類似-連体形
4 C D を-目的・目標(他動詞)

Pragmatics

Category Effect
心理描写 (psychological-description) 尋常ならざる音に対する驚きなどの感情を、キチガイという存在の持つ一般からの逸脱性を用いて表す。
擬人法 (personification) 彗星が砕ける音を、人の叫び声によって表すことで、苦しみや狂気の感情を喚起する。