目次

「木の葉の雨」

Page Type Example
Example ID a0755
Author 幸田露伴
Piece 「観画談」
Reference 『幸田露伴』
Pages in Reference 106-107

Text

天(そら)は先刻(さっき)から薄暗くなっていたが、サーッというやや寒い風が下して来たかと見る間に、楢(なら)や槲(かしわ)の黄色な葉が空からばらついて降って来ると同時に、木の葉のばかりではなく、ほん物の雨もはらはらと遣って来た。

Context Focus Standard Context
木の葉

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = 木の葉 葉=雨

Grammar

Construction AのBもC
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source
C Elaboration

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A B の-同格(同じ内容)
2 A C も-同類(主語)

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 雨が降るときの、均質的かつ大量に降り落ちるイメージを用いて、木の葉がいっせいに落ちてくる様子を表す。
同語異義復言・異義反復 (antanaclasis) 「木の葉の雨」と「ほん物の雨」を並置することで、「雨」を比喩的な意味と字義的な意味で連続して用いている。