「蟻が塔を造るような遅々たる行動」

「蟻が塔を造るような遅々たる行動を生真面目に取って来たのであるから、浮世の応酬に疲れた皺をもう額に畳んで、心の中にも他の学生にはまだ出来ておらぬ細かい襞襀（ひだ）が出来ているのであった。」

Context	Focus	Standard	Context
	蟻が塔を造る	行動	遅々たる

	Source	Relation	Target	Pattern
1	あり	=	人間	人間=はち
2	造る	=	行動	行い=仕掛ける

Construction	AようなB-C
Mapping Type	概念メタファー

	Preceding	Morpheme	Following	Usage
1	A	ような	C	様-類似-連体形
2	B	-	C	統語関係

Category	Effect
過小誇張 (meiosis)	達成まで非常に時間がかかることを、塔という大きく高い建築物に喩えることで、当該人物を塔の蟻という小さな存在に矮小化する。
イメジャリー・イメージ (imagery)	蟻のイメージから、当該人物が生真面目に一つひとつの物事に取り組み、他の人々よりも大学の入学が遅れるなどしていることを表現する。