目次

「主人の顔を見て『まあ、まるで金太郎のようで。』と可笑そうに云った」

Page Type Example
Example ID a0740
Author 幸田露伴
Piece 「太郎坊」
Reference 『幸田露伴』
Pages in Reference 13

Text

『もういいからお前もそこで御飯を食べるがいい。』と主人は陶然とした容子で細君の労を謝して勧めた。『はい、有り難う。』と手短に答えたが、思わず主人の顔を見て細君はうち微笑みつつ、『どうも大層いいお色におなりなさいましたね、まあ、まるで金太郎のようで。』と真に可笑そうに云った。

Context Focus Standard Context
金太郎 主人 いい顔色になった

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 金太郎 = 主人 夫=浦島太郎

Grammar

Construction まるでAのように
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 まるで A ちょうど(ちょうど)
2 A の[ようで] の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
3 A [の]ようで 様-類似-連用形

Pragmatics

Category Effect
象徴・シンボル (symbol) 赤い褌がシンボルで快活な存在である金太郎によって、酒がまわり赤くなり、かつ機嫌よく快活な様子を表す。
イメジャリー・イメージ (imagery) 少年である金太郎に成人をよそえることで、当該の機嫌の良さが無邪気さを有しているという評価を暗示する。