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「四斗樽程の白蛇」

Page Type Example
Example ID a0712
Author 芥川龍之介
Piece 「杜子春」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 177

Text

と、どこから登って来たか、爛々と眼を光らせた虎が一匹、忽然と岩の上に躍り上って、杜子春の姿を睨みながら、一声高く哮りました。のみならずそれと同時に、頭の上の松の枝が、烈しくざわざわ揺れたと思うと、後の絶壁の頂からは、四斗樽程の白蛇が一匹、炎のような舌を吐いて、見る見る近くへ下りて来るのです。

Context Focus Standard Context
四斗樽 白蛇

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = へび 爬虫類=たる

Grammar

Construction A程のB
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source
B Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A ほど[の] B ほど-分量・程度
2 A [ほど]の B の-性質・性格・状態

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 本文脈の白蛇の異常な大きさについて、四斗樽という通常の蛇よりもはるかに大きい事物を引き合いに出すことで、少しばかり大きい蛇ではなく異常な大きさであることを指定して、読者の想像を補助する。