目次

「竹杖は忽ち竜のように、勢よく大空へ舞い上って」

Page Type Example
Example ID a0710
Author 芥川龍之介
Piece 「杜子春」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 174

Text

鉄冠子はそこにあった青竹を一本拾い上げると、口の中に咒文を唱えながら、杜子春と一しょにその竹へ、馬にでも乗るように跨りました。すると不思議ではありませんか。竹杖は忽ちのように、勢よく大空へ舞い上って、晴れ渡った春の夕空を峨眉山の方角へ飛んで行きました。

Context Focus Standard Context
竹杖 勢よく大空へ舞い上って

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = つえ つえ=ばく

Grammar

Construction AはBのようにC
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source
C Elaboration

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A C は-既出のものに関する判断の主題
2 B の[ように] C の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
3 B [の]ように C 様-類似-連用形

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 杜子春が跨った竹が空へと飛んでいくことについて、飛ぶことや線状性を共有する竜を用いて表現し、竜の持つ力強さを想起させて飛ぶ勢いの強さをも表現する。