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「魔障にでも御遇ひになつたやうに、顔の色を変へて」

Page Type Example
Example ID a0690
Author 芥川龍之介
Piece 「地獄変」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 92

Text

現に横川の僧都様も、良秀と申しますと、魔障にでも御遇ひになつたやうに、顔の色を変へて、御憎み遊ばしました。

Context Focus Standard Context
魔障にでも御遇ひになつた 顔の色を変へて

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 遇う > 顔色を変える あう>表出する

Grammar

Construction AもBようにC
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source
C Elaboration

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A C も-既知のものと同様(主語)
2 B ように C 様-類似-連用形

Pragmatics

Category Effect
明晰 (clarity) 僧侶が仏道の妨げとなる魔障に対して抱く憎しみを想起させることで、僧都が良秀に対して抱いていた憎しみの念とそれによって表れる彼の表情を具体的に描いている。
人物描写 (description of a character) 魔障に出会った僧侶がつくるであろう表情を参照させることで、その時の僧都の表情を描いている。