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「乾からびた声が、凩(こがらし)のやうに、五位の骨に、応へる」

Page Type Example
Example ID a0682
Author 芥川龍之介
Piece 「芋粥」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 76

Text

その乾からびた声が、霜に響くせゐか、凛々として凩(こがらし)のやうに、一語づつ五位の骨に、応へるやうな気さへする。

Context Focus Standard Context
凛々として 骨に応える

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = 声=春風

Grammar

Construction AがBのようにC
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source
C Elaboration

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A C が-主語
2 B の[ように] C の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
3 B [の]ように C 様-類似-連用形

Pragmatics

Category Effect
明晰 (clarity) 凩の寒さが骨身にこたえる身体感覚を想起させることで、芋粥を食べたいと思うと同時に明日食べられるという急展開に心が動揺している五位にとって、芋を献上するようにふれ回る声がどのように心に堪えたのかを具体化しわかりやすくする。
心理描写 (psychological-description) 凩の寒さが骨身にこたえる身体感覚を通じて、芋を献上するようふれ回る声に五位が抱いた心もちが描かれている。