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「悪戯をして、それを見つけられさうになつた子供が、年長者に向つてするやうな微笑」

Page Type Example
Example ID a0677
Author 芥川龍之介
Piece 「芋粥」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 65

Text

利仁は微笑した。悪戯をして、それを見つけられさうになつた子供が、年長者に向つてするやうな微笑である。

Context Focus Standard Context
悪戯をして、それを見つけられさうになつた子供が、年長者に向つてする 微笑

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern

Grammar

Construction AようなBである
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source
B Elaboration

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A ような B 様-類似-連体形
2 B で[ある] て-補助用言に連なる用法
3 B [で]ある ある(ある)

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 後ろめたさやはにかみを含んだ利仁の微妙な表情の様態を、類似した表情を浮かべるであろう事態を提示することで近似的に表現する。
明晰 (clarity) 微笑の様子を描写するのに、極めて特定的で状況を事細かに持ち出すことで、具体的で鮮明な映像を喚起させる。
ユーモア (humour) 微笑が地の文脈とは独立した状況であることによって、寸劇的でコミカルな印象を与える。
人物描写 (description of a character) 悪戯が見つかった子供の典型的な表情を引き合いに出して利仁の表情を具体的に描いている。