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「何かに脅されたような心もち」

Page Type Example
Example ID a0652
Author 芥川龍之介
Piece 「蜜柑」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 22

Text

それから幾分か過ぎた後であった。ふと何かに脅されたような心もちがして、思わずあたりを見まわすと、何時の間にか例の小娘が、向う側から席を私の隣へ移して、頻に窓を開けようとしている。

Context Focus Standard Context
何かに脅かされた 心もち

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern

Grammar

Construction AようなB
Mapping Type 概念メトニミー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source
B Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A ような B 様-類似-連体形

Pragmatics

Category Effect
心理描写 (psychological-description) 行為主体を不定とした脅迫行為を提示することで、所在・由来の分からないいわく言いがたい不安感を表現する。
含意法 (implication) これから只ならぬ、しかし何であるか分からない出来事が起こる不穏な予期を読者に抱かせる。