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「川面に風の吹く道」

Page Type Example
Example ID a0515
Author 谷崎潤一郎
Piece 「吉野葛」
Reference 『谷崎潤一郎』
Pages in Reference 225

Text

幼いおりのことであるからはっきりした印象は残っていないが、まだ山国は肌寒い四月の中旬の、花ぐもりのしたゆうがた、白々と遠くぼやけた空の下を、川面に風の吹くだけ細かいちりめん波を立てて、幾重にも折り重なった遥かな山の峡から吉野川が流れて来る。

Context Focus Standard Context
川面に風の吹く (ところ)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
擬物法・結晶法 (hypostatization) 風は目に見えないが、さざなみがその通るところを示したことで「道」のように見えたことが表現されており、川の流れのように風の吹く方向性を感じさせる。