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「手の上にある一顆の露の玉に見入った」

Page Type Example
Example ID a0470
Author 谷崎潤一郎
Piece 「吉野葛」
Reference 『谷崎潤一郎』
Pages in Reference 243

Text

そんな話を聞きながら、私はしばらく手の上にある一顆の露の玉に見入った。そして自分の手のひらの中に、この山間の霊気と日光とが凝り固まった気がした。昔田舎者が京へ上ると、都の土をひと握(にぎ)り紙に包んで土産(みやげ)にしたと聞いているが、私がもし誰かから、吉野の秋の色を問われたら、この柹(かき)の実を大切に持ち帰って示すであろう。

Context Focus Standard Context
一顆の 露の玉 (柿)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = つつじ=珠玉

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 柿の実が露を連想させるほど瑞々しく、また同時に整った美しい形状であることが、視覚的に表現されている。