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「町がうしろに山を背負い」

Page Type Example
Example ID a0464
Author 谷崎潤一郎
Piece 「吉野葛」
Reference 『谷崎潤一郎』
Pages in Reference 226-227

Text

そして上流の左の岸に上市の町が、うしろに山を背負い、前に水を控えたひとすじみちの街道に、屋根の低い、まだらに白壁の点綴(てんてつ)する素朴な田舎家の集団を成しているのが見える。

Context Focus Standard Context
山を 背負い (背景にして)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 背負う = 位置する 位する=担ぐ

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
明晰 (clarity) 上市の町とその後ろの山の位置関係が、人とその人が背負う荷物の位置関係を引き合いに出すことで、わかりやすく表現されている。
風景描写 (scene-description) 上市の町とその後ろの山の位置関係がが表現される。
迫真法・活写法・現前化 (hypotyposis) 町の後方に山が存在していることを、「背負う」という動詞の持つ後部に物を置くという性質を用いて表現する。静的な状態動詞ではなく動作動詞によって表現することで、山の持つ存在感を強める。