目次

「彼の女は疑いもなく地の塩であった」

Page Type Example
Example ID a0438
Author 坂口安吾
Piece 「風博士」
Reference 『坂口安吾』
Pages in Reference 14

Text

何となれば諸君、ああ諸君永遠に蛸なる動物に戦慄せよ、即ち余の妻はバスク生れの女性であった。彼の女は余の研究を助くること、疑いもなく地の塩であったのである。

Context Focus Standard Context
余の研究を助くること、疑いもなく 地の塩 彼の女

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = 女=塩

Grammar

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A B は-既出のものに関する判断の主題
2 B で[あったのである] て-補助用言に連なる用法
3 B [で]あっ[たのである] ある(ある)
4 B [であっ]た[のである] た-過去-連体形
5 B [であった]の[である] の-「〜のだ」
6 B [であったの]で[ある] て-補助用言に連なる用法
7 B [であったので]ある ある(ある)

Pragmatics

Category Effect
暗示引用 (allusion) 新約聖書における腐敗を防ぐ地の塩の教訓を想起させることで、妻の研究を補助する様子が模範的・優秀であり、素晴らしいと感じていることを表す。
人物描写 (description of a character) 妻の研究を補助する様子が模範的・優秀であり、素晴らしいと感じている評価を表現する。