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「狐が暖かな毛の色日に曝しながら」

Page Type Example
Example ID a0351
Author 芥川龍之介
Piece 「芋粥」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 68

Text

唯、野葡萄か何かの蔓が、灌木の一むらにからみついてゐる中を、一疋の狐が、暖かな毛の色を、傾きかけた日に曝しながら、のそりのそり歩いて行く。

Context Focus Standard Context
暖かな () 毛の色

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 暖か = 赤い 赤い=暖かい

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
兼用法・異義兼用 (syllepsis) 「毛」が寒さをしのぐために暖かいという意味と、暖色の意味が二重になっている。
共感覚表現・共感覚的比喩 (synesthesia) 「毛」が寒さをしのぐために暖かいという意味と、暖色の意味が二重になっている。夕陽のイメージによって、毛が夕陽に照らされた赤色のように感じられる。
描写 (description) 夕陽のイメージによって、毛が夕陽に照らされた赤色のように表現される。