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「梢が、眼に痛く空を刺してゐる」

Page Type Example
Example ID a0350
Author 芥川龍之介
Piece 「芋粥」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 65

Text

晴れながら、とげとげしい櫨(はじ)の梢が、眼に痛く空を刺してゐるのさへ、何となく肌寒い。

Context Focus Standard Context
梢が空を 刺して (のびて) ゐる

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 刺す = のびる のびる=刺さる

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
迫真法・活写法・現前化 (hypotyposis) 空という背景の中に櫨の梢が伸びているという空間的な位置関係が、梢が空に突き刺さっているという力動的関係によって捉えられている。それにより、梢を力強く描写する。
自然描写 (description of nature) 空という背景の中に櫨の梢が伸びているという空間的な位置関係が表現されている。
擬人法 (personification) 空が皮膚のような柔らかな質感をもっているかのような印象を与える。