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「うちの家内が吾が児のようにしていたもの」

Page Type Example
Example ID a0314
Author 夢野久作
Piece 「いなか、の、じけん」
Reference 『夢野久作全集第1』
Pages in Reference 82

Text

『……二百円もする鳥を何で逃がした……うちの家内が吾が児のようにしていたものを……』

Context Focus Standard Context
吾が児 していた

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = 鳥=子

Grammar

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Elaboration
B Source
C Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A が-主語
2 B の[ようにしていた] C の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
3 B [の]ように[していた] C 様-類似-連用形
4 B [のように]し[ていた] C する(する)
5 B [のようにし]て[いた] C て-補助用言に連なる用法
6 B [のようにして]い[た] C 居る(いる)
7 B [のようにしてい]た C た-過去-連体形

Pragmatics

Category Effect
明晰 (clarity) 妻の小鳥への愛情が非凡であったという程度性を子供への愛情に比することで具体的に想起させる。
心理描写 (psychological-description) そのように子供として可愛がっていた小鳥を「二百円」という経済的価値に置き換えている発話者の即物的な認識も反映する。
対照法・対照 (antithesis) 「二百円」という経済的価値と「吾が児」としての存在価値の間の落差を感じさせる。