目次

「滝のように流るる汗」

Page Type Example
Example ID a0303
Author 夢野久作
Piece 「いなか、の、じけん」
Reference 『夢野久作全集第1』
Pages in Reference 75

Text

一時間ばかり走って、やっと都の中央の、目貫きの処に開業している、遠藤という耳鼻咽喉科病院の玄関に乗りつけた松浦先生は、のように流るる汗を拭き拭き、通りかかった看護婦に名刺を出して診察を頼んだ。

Context Focus Standard Context
のように流るる

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = 汗=滝

Grammar

Construction AのようにB-C
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source
B Elaboration
C Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A の[ように] B の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
2 A [の]ように B 様-類似-連用形
3 B - C 統語関係

Pragmatics

Category Effect
明晰 (clarity) 水の落下という共通属性を媒介として滝を引き合いに出し、滝が持つ水量の多さを用いることで、汗が大量に流れている程度の大きさが具体的に想起される。
過大誇張 (auxesis) 水の落下という共通属性を媒介として滝を引き合いに出し、滝が持つ水量の多さを用いることで、流れる汗の量の大きさとめどない勢いが際立たせられている。