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「坑夫は毒気を抜かれたように口をポカンと開いた」

Page Type Example
Example ID a0289
Author 夢野久作
Piece 「いなか、の、じけん」
Reference 『夢野久作全集第1』
Pages in Reference 65

Text

『黙れ……不埒な奴だ。第一貴様はその証拠に、その薬で風邪が治っとるじゃないか』『ヘエ……』と坑夫は毒気を抜かれたように口をポカンと開いた。そこいらを見まわしながら眼を白黒さしていたが、やがてグッタリとうなだれると床の上にペタリと坐り込んだ。涙をポトポト落してひれ伏した。

Context Focus Standard Context
毒気を抜かれた 口を開いた

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 毒気を抜かれる > 開く 失望する>あく

Grammar

Construction AはBようにC
Mapping Type 概念メトニミー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Elaboration
B Source
C Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A C は-既出のものに関する判断の主題
2 B ように C 様-類似-連用形

Pragmatics

Category Effect
明晰 (clarity) 毒の苦痛から解放されて気が緩んだ状態を引き合いに出すことで、論破され相手への敵意が失われたときの表情が具体的に想起される。