目次

「美しかった肉付きがスッカリ落ちこけて、骸骨のようになって仰臥していた」

Page Type Example
Example ID a0284
Author 夢野久作
Piece 「いなか、の、じけん」
Reference 『夢野久作全集第1』
Pages in Reference 62

Text

誰も喰い物を与えなかったせいか、美しかった肉付きがスッカリ落ちこけて、骸骨のようになって仰臥していたが、死んだ赤子の片足を半分ばかり生み出したまま、苦悶しいしい絶息したらしく、

Context Focus Standard Context
骸骨 お八重 のようになって仰臥していた

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 骸骨 = 女=骸骨

Grammar

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A B が-主語
2 B の[ようになる] の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
3 B [の]ように[なる] 様-類似-連用形
4 B [のように]なる 変質する(へんしつする)

Pragmatics

Category Effect
人物描写 (description of a character) 骸骨に比することで、栄養不良により痩せこけ、肉がほとんどなく骨が浮き出て、生気が失われている姿を描いている。
イメジャリー・イメージ (imagery) 栄養不良により痩せこけ、肉がほとんどなく骨が浮き出ている姿を、肉のそげ落ちた骸骨に比することで視覚的に想起させる。
明晰 (clarity) 骸骨に比することで、肉がほとんどなく骨が浮き出ている様が具体的に想起される。