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「月が山の後(うしろ)から顔を出した」

Page Type Example
Example ID a0220
Author 夏目漱石
Piece 「坊っちゃん」
Reference 『夏目漱石』
Pages in Reference 194-195

Text

月が温泉(ゆ)の山の後(うしろ)からのっと顔を出した。往来はあかるい。すると、下(しも)の方から人声が聞えだした。

Context Focus Standard Context
月が 顔を出した (出てきた)

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = 月=頭部

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
擬人法 (personification) 障害物を避けて頭を出す人のように、月が意図をもって急に空に現れ、山の向こうからこちらを覗き込もうとしているような感じを受ける。
風景描写 (scene-description) 「のっと」との組み合わせにより、実際は一定の速さでゆっくりと移動しているはずの月が、山の後ろからごく短時間で現れたかのような印象がある。