| Page Type | Example |
|---|---|
| Example ID | a0203 |
| Author | 夏目漱石 |
| Piece | 「坊っちゃん」 |
| Reference | 『夏目漱石』 |
| Pages in Reference | 161 |
「さあ行きましょうと、進まないのを無理に勧めて、座敷を出かかるところへ、野だが箒を振り振り進行して来て、やご主人が先へ帰るとはひどい。日清談判だ。帰せないと箒を横にして行く手を塞(ふさ)いだ。おれはさっきから肝癪(かんしゃく)が起っているところだから、日清談判なら貴様はちゃんちゃんだろうと、いきなり拳骨(げんこつ)で、野だの頭をぽかりと喰(く)わしてやった。」
| Context | Focus | Standard | Context |
|---|---|---|---|
| 日清談判 | () | なら貴様はちゃんちゃんだろう |
| Construction | |
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| Mapping Type |
| Lexical Slots | Conceptual Domain |
|---|
| Preceding | Morpheme | Following | Usage |
|---|
| Category | Effect |
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| 暗示引用 (allusion) | 若宮万次郎作詞の『欣舞節(日清談判)』の歌詞、「日清談判 破裂して 品川乗り出す 東艦 西郷死するも 彼がため 大久保殺すも 彼奴がため 遺恨重なる チャンチャン坊主」を想起させる。 |
| アナロジー・類推 (analogy) | 当時、中国人(清国人)に対する蔑称として「チャン」があった。『欣舞節(日清談判)』歌詞のなかの役割を、実際の人物に類推で(無理に)当てはめている。 |
| 縁語・縁装法 (-) | 直前の「日清談判」がきっかけになっている。 |