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「その女の黒檀彫の古い神像のような美」

Page Type Example
Example ID a0147
Author 中島敦
Piece 「夫婦」
Reference 『中島敦』
Pages in Reference 219

Text

その女の黒檀彫の古い神像のような美に打たれたばかりではない。

Context Focus Standard Context
黒檀彫の古い神像 その女 のような美

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 彫像 = 女=偶像

Grammar

Construction AのBのようなC
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source
C Elaboration

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A C の-所有主
2 B の[ような] C の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
3 B [の]ような C 様-類似-連用形

Pragmatics

Category Effect
評価 (evaluation) 黒檀という上等の素材を用いて、かつ神像という畏怖を喚起する物体に女を比することで、その美しさの程度が並大抵ではないという話者の評価が感じられる。
人物描写 (description of a character) 「その女」の美しい外見が描かれている。
擬物法・結晶法 (hypostatization) 無生物である神像になぞらえることで、「その女」の美しさが並はずれていたことが印象づけられる。