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「自分の鼻が踏みつけられたバナナ畑の蛙のように潰れていない」

Page Type Example
Example ID a0144
Author 中島敦
Piece 「幸福」
Reference 『中島敦』
Pages in Reference 209

Text

自分の鼻が踏みつけられたバナナ畑の蛙のように潰れていないことも甚だ恥ずかしいことは確かだが、しかし、全然鼻のなくなった腐れ病の男も隣の島には二人もいるのだ。

Context Focus Standard Context
踏みつけられたバナナ畑の蛙 自分の鼻 のように潰れていない

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 = 鼻=両生類

Grammar

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Target
C Source
D Source
E Elaboration

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A B の-所有主
2 B E が-主語
3 C - D 統語関係
4 D の[ように] E の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
5 D [の]ように E 様-類似-連用形
6 D ない ない(ない)

Pragmatics

Category Effect
イメジャリー・イメージ (imagery) 潰れて低い鼻の形が、踏みつけられて平べったくなった蛙のイメージによって具体的に想起される。
過小誇張 (meiosis) 潰れてた鼻の低さが、踏みつけられた蛙のイメージによって強調されている。
人物描写 (description of a character) 踏みつけられた蛙になぞらえることで「自分」の外見的特徴が描かれている。