目次

「山焼けの火はたばこの吸殻のくらいにしか見えません」

Page Type Example
Example ID a0127
Author 宮沢賢治
Piece 「よだかの星」
Reference 『新編銀河鉄道の夜』
Pages in Reference 44

Text

もう山焼けの火はたばこの吸殻のくらいにしか見えません。

Context Focus Standard Context
たばこの吸殻 山焼けの火 にしか見えません

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 吸い殻 = 野火 火事=消し炭

Grammar

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A B は-一般的事物に対する判断の主題
2 B の[くらいにしか見えません] の-体言と同じ資格
3 B [の]くらい[にしか見えません] くらい-比較の基準
4 B [のくらい]に[しか見えません] に-動作・作用の対象
5 B [のくらいに]しか[見えません] しか-否定(主格以外)
6 B [のくらいにしか]見え[ません] 判ずる・判じる(はんずる・はんじる)
7 B [のくらいにしか見え]ませ[ん] ます-丁寧-連用形
8 B [のくらいにしか見えませ]ん ず-打消-終止形

Pragmatics

Category Effect
明晰 (clarity) 遠くからだと山焼けの火が小さく見えることが、小さな火である煙草の吸殻を引き合いに出しすことで視覚的に分かりやすく表現されている。
風景描写 (scene-description) たばこの吸い殻になぞらえることで山焼けの火の様子が描かれている。