目次

「老僧は着色の塑像の如くで」

Page Type Example
Example ID a0103
Author 幸田露伴
Piece 「観画談」
Reference 『幸田露伴』
Pages in Reference 125

Text

土間からオズオズ覗いて見ている大噐氏の眼には、六畳敷位の部屋に厚い坐蒲団を敷いて死せるが如く枯坐(こざ)していた老僧が見えた。着色の塑像の如くで、生きているものとも思えぬ位であった。

Context Focus Standard Context
着色の塑像 老僧 の如くで、生きているものとも思えぬ位であった

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 塑像 = 老僧 僧俗=偶像

Grammar

Construction Aのごとくで
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A の[ごとくで] の-「ようだ」「ごとし」で受ける場合
2 A [の]ごとく[で] ごとし-類似-連用形
3 A [のごとく]で て-推移・連続

Pragmatics

Category Effect
擬物法・結晶法 (hypostatization) 塑像という自発的に行動を起こさない物体に比することで、老僧が微動だにせずに座っている様子を表現する。