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「死せるが如く枯坐(こざ)していた老僧」

Page Type Example
Example ID a0102
Author 幸田露伴
Piece 「観画談」
Reference 『幸田露伴』
Pages in Reference 125

Text

土間からオズオズ覗いて見ている大噐氏の眼には、六畳敷位の部屋に厚い坐蒲団を敷いて死せるが如く枯坐(こざ)していた老僧が見えた。着色の塑像の如くで、生きているものとも思えぬ位であった。

Context Focus Standard Context
死せる 枯坐していた

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 死ぬ = 座する 座る=死ぬ

Grammar

Construction AがごとくB
Mapping Type 概念メタファー

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Source
B Target

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A が[ごとく] B が-格助詞「の」に同じ
2 A [が]ごとく B ごとし-類似-連用形

Pragmatics

Category Effect
強調 (emphasis) 老僧の座る様子について、微動だにしないことや精気を感じさせないことを、それらの属性の欠如した死亡状態に比することで強調している。