目次

「あの風吹烏(かざふきがらす)から聞いておいでなさったかい」

Page Type Example
Example ID a0079
Author 幸田露伴
Piece 「観画談」
Reference 『幸田露伴』
Pages in Reference 112-113

Text

晩成先生聊(いささ)かたじろいだが、元来正直な君子で仁者敵なしであるから驚くこともない、平然として坐って、来意を手短に述べて、それから此処を教えてくれた遊歴者の噂をした。和尚はその姓名を聞くと、合点が行ったのかして、急にくつろいだ様子になって、 アア、あの風吹烏(かざふきがらす)から聞いておいでなさったかい。宜うござる、いつまででもおいでなさい。

Context Focus Standard Context
あの 風吹烏 (遊歴者) から聞いて

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 からす = 旅人 旅行家=ひばり

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
明晰 (clarity) 風に吹かれるままに空中を自由に飛んでいるカラスのイメージを通して、件の寺のことを教えてくれた遊歴者が、気の向くままに好きな場所へと自由に旅をつづけているということが、分かりやすく示されている。