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「お得意の数も指を折るほどしか無かった」

Page Type Example
Example ID a0053
Author 芥川龍之介
Piece 「ひょっとこ」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 253

Text

暮しは裕(ゆたか)だと云うほどではないが、雇人の二三人も使って、どうにか人並にはやっているらしい。人の噂では、日清戦争頃に、秋田あたりの岩緑青を買占めにかかったのが、当ったので、それまでは老鋪と云うだけで、お得意の数も指を折るほどしか無かったのだと云う。

Context Focus Standard Context
指を折る (数える) ほどしか無かった

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 指を折る > 数える 拍手する>数える

Grammar

Construction
Mapping Type

 

Lexical Slots Conceptual Domain

 

Preceding Morpheme Following Usage

Pragmatics

Category Effect
婉曲語法 (euphemism) 「客が数人しかいない」と言うよりも上品、丁寧な印象を与える。
イメジャリー・イメージ (imagery) 実際に指を折りながら客の数を数え上げる様を想起させる