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「予の心は怪物を蔵するに似たり」

Page Type Example
Example ID a0020
Author 芥川龍之介
Piece 「開化の殺人」
Reference 『芥川龍之介』
Pages in Reference 227

Text

八月×日、予は子爵と明子と共に、予が家に晩餐を共にしたり。しかも予は終始、予がポケットの底なるかの丸薬を忘るる事能はず。予の心は、ほとんど予自身にとりても、不可解なる怪物を蔵するに似たり。

Context Focus Standard Context
予の心は 怪物 (激情) を蔵する

Rhetoric

Semantics

Source Relation Target Pattern
1 怪物 = 激情 情=怪物

Grammar

 

Lexical Slots Conceptual Domain
A Target
B Source

 

Preceding Morpheme Following Usage
1 A B は-一般的事物に対する判断の主題
2 ほとんど ほとんど(ほとんど)
3 B に[似たり] に-動作・作用の対象
4 B [に]似[たり] 同じゅうする(おなじゅうする)
5 B [に似]たり 居る(いる)

Pragmatics

Category Effect
活喩 (prosopopeia) 満村と行動をともにしながら、つねに彼を殺すための丸薬を忍ばせている自身の行動の不可解さを怪物と表象することで、自分のこころでありながらも自身にとっても理解不可能な状態であることを表す。